「華氏32度アウトテイクス」NOTES#1 |
■テーマ ![]() 「拘束された女性の視線の先にあるものは 絶望、苦痛、快楽、希望?何も読み取れない、全てを読み取れる、どちらも正しい」 「麻実子。愛しい麻実子。 僕は静かに壊れていく。 君はそんな僕をどう思うのだろう? 傷ついたのは君の体じゃない。 僕は静かに壊れていく。 麻実子。 僕を助けてほしい」 窓を開けると、10月の湿った匂いがした。 「ねえ、愛してくれるの? ねえ、楽しいことってあるの?」 「この3年というもの夜ともなれば 君を捜しに行くのが僕の日課 この街のバーなら全部知っているけれど どこにいるかを当てなくちゃね ドアを開けると君がはしゃいでいたから 僕は君に気づかないふりをして2杯飲んだけど 遅かれ早かれ僕らはいつものように 夜を過ごすことになるのだろう ※君と僕はバーをうろつき いつものように飲んでいるけれど 飲み過ぎたりはしないよ 一晩中猫のようにじゃれあうんだ 君は僕なんかいなくても一人でやっていけるさ 好きにすればいいんだ 僕と一緒にいたくないならね 僕は僕で君が若くて素敵な男の子の 気を引こうとしているのが気に入らない 彼は少しも酔っていないし 僕らはちっともうまくいってない ※REPEAT ワインを飲めば人をあざけり 度を越せば荒れる 賢くなければ誰だってだまされるものさ 戒めの言葉20章第4部/警告と訓告、第4部警告と訓告、訓告… ※REPEAT “My girl and me"/Gangway~Album“Sitting in the park" 「ものすごく近くにあるのだけれど決して入れない扉の向こう側にある日常/非日常。薄い皮膜に仕切られたあちらとこちら」 *春の雨。細い霧状の雨がアスファルトを濡らしている。 どこにも行けずに立ちつくす麻実子。 *孤独な彼女の美しさ。wild〜しなやかでたくましい。 *TVを消して、ラジオを消して、音楽を消して、灯を消した。 目を閉じて、耳を澄ます順一。 *「ぬめぬめとした光沢のある皮膚、しかしその感触は乾いてざらついている」という画 質はトカゲを連想させる。爬虫類系のイメージ。 *日常からほんのちょっと離れた「暗くて深い闇」と壊れた関係。 僕が歩くのを見てよ 僕が話すのを聞いてよ 僕に気づいてくれよ 僕に何が必要か気づいてくれよ 君が傍にいて 僕を支えてくれるように いつでも両手を広げてるよ 僕に何が必要か気づいてくれよ 僕は毎日求めている 僕は毎日欲しいんだ 君がいないなら死んだほうがましだよ 僕はいつでも君が欲しいんだ 君だけが僕にやさしくしてくれる 君はアップルパイより甘い香り 僕のものに手を当てて いつでも僕を愛してくれよ 簡単なことさ 僕に何が必要か気づいてくれよ アップルパイより甘い香りの女の子 僕に何が必要か気づいてくれよ ここは世界でいちばん小さな天国 僕には君が必要なんだ “Feel the need (in me)"/Tilman 〜デトロイト・エメラルズ73年の大ヒット曲。ブライアン・フェリーもカバー。 「禁猟区'95」のヴァリエイションとして意訳。 #歴史〜19世紀末、ヴィクトリア朝時代に発生した好事家たちのSM的なヴィジュアルがボンデージ・アートとして一般に流布されたのは1940年代アメリカでのことである。ボンデージ・アートとは、拘束された女性に対する個人的偏愛/フェティシズムから生まれ、NO SEX/NO NUDITYをモットーにしたアーヴィング・クロウによって白いブラウスと黒いタイト・スカートを典型的なコスチュームとするストイックなスタイルが完成する。後にジムのように機械的、未来的なイメージを持ったロシア・アバンギャルド風なタッチによるモダニズムと融合したボンデージ・アートも生まれる。 |